野田猫

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ガ龍が如く ——他人サイド(桐立,ABO)

俺は井手健一。

平凡なβで、37歳。

普通のタクシー運転手。

長年にタクシー会社で勤めていて、様々なお客さんと接触した俺は、

とても不思議な一人の男と出会った。

桐生一馬という男と。

うちの会社の新人で、

俺より10年も下なのに、

落ち着く雰囲気と、鋭い目つきを持っている男である。

しかもαなんだ。

αがみんなエリートだと聞いているし、

その男は一見でただものではないとすぐわかるのに、

ただのタクシー運転手をやるなんて、

どう考えても不思議だろう。

もっと不思議なのは、彼は夜勤が一切やらない。

毎日朝九時半から会社に出勤し、そして17時半にまた会社にもどり、ばっちり八時間の仕事を勤めている。

 

同じ組だから、彼の夜勤はほぼ俺が担当している。

そして今日も。

5時半となったら、会社の喫煙室で彼と会った。休憩時間はまだ少し残っていて、煙草を交わして、俺から彼に話かけた。

 

「ねぇ、一馬君、君、毎日しっかり会社に顔を出して、遅刻なんて一度ないのに。なぜ夜勤とらない?給料がおいしいんだろ?」俺はポケットからライトを出して煙草をつけた。

「そうだな。子供たちはまだ幼いし、妻も仕事で忙しいってさ、夜勤は無理なんだな。」

「なるほど。奥さんも仕事か。うちは全員βで、いくら働いても大した金は到底儲けていない。娘もそろそろ大学だから、金銭的な面はちょっと厳しいってさ。最近は娘の顔もあんまり見えなくてね。」

「お前も大変だな。俺もお金を儲けることがあんまりできないから、家計は全部妻が担っている。」片手で煙草を挟め、喫煙室の壁に寄り添った。

「有能な奥さんだね。うらやましいよ。やっぱりαが恵まれているね、あんないい奥さんを持ってて。」と、俺も冗談半分で笑った。

「有能な、妻か。確かにそうかもしれないな」燃え尽きた吸い殻を捨て、彼も少し笑った。「俺はそろそろ退社する。じゃな。」俺に軽く会釈し、彼は着替え室にいってしまった。これから子供たちを迎えるのだろう。

「子供、か……」俺も煙草を揉み消し、制服を整えて仕事場に向かった。

 

一馬君が入社してからもうすぐ一年。

普段は寡黙だが、実に真面目でお世話がいいやつで、頼りになる男だと。

パートナーとして最高の男だと、

そして、不思議な男だとも思う。

 

ある日、

一馬君から頼みに来た。 

夏休みに入ったから、

息子さんと娘さんが急に「あしたおとうさんの職場に見学したい」と言われたそうだ。
その日に仕事のない俺にしか頼めないって。
夜勤を一切受け取らない一馬君のことだから、
昼は殆ど隙が見当たらない。
それを承知している俺は、喜んで引き受けた。受験生の娘のことでよく昼間の仕事によく一馬君に助けてもらってるし。

見学は午後2時から5時までだから、退社時間になったらすぐ迎えに来る、と彼は約束した。

そしてあの日、和馬君や静馬ちゃんと初めて会った。

「これはαの子供か。本当にいいお子さんだな。」と、つい思ってしまった。

和馬君はまだ幼いのに、穏やかで礼儀正しかった。父親と同じ名前、そして顔立ちも似ているのに、

一馬君の硬派的なイメージと違って、とても知的な雰囲気だった。

静馬ちゃんは活発で、とても元気な女の子。まだ小さないのに、細長い目と黒い瞳からどう見ても、将来絶対にとんでもない美人になるのだろう。

子供たちは社内を見学しながら、俺にねだって「おじさん、おとうさんのこともっと教えて」と一馬君の仕事のことばっかり聞いていた。

和馬君はメモまで取っていた。

一馬君の仕事のことを教えてあげたら、二人とも目がキラキラとなって、興奮していた。

本当に、おとうさんの一馬君のこと、大好きなんだろうな。

娘が高校に入って以来、どんどん距離を取られてしまった俺にとって、すごくうらやましかった。

ほんのわずかの何時間だったが、

俺にとってもとても楽しい時間だった。

子供は、本当に大人の心をいやす、素晴らしい存在だな。

 

最後に、一緒にジュースを飲みながら、会社の天台で休憩をとっていた。終わったらここで一馬君を待つと事前に話し合ったから。

 

まもなく一馬君が帰社すると思って、子供たちと雑談に時を過ごそうと思ったから、話をかけた。

「シズマちゃんはかわいいな、おかあさん、すっごいきれいな人なんでしょう?」と笑っていったが、

シズマちゃんは「うん!おじさん、おかあさんのこと知ってるの?すっごいきれいだよ、おかあさん。ねぇ、おにいちゃん。」

隣の和馬君がとくんっと、うなずいた。

「二人ともおかあさんのこと大好きなんだぁ」

「はい!おかあさんはいつもお仕事でいそがしいです。でも、僕たちとおとうさんのこと、とても大切に思ってくれますよ。」と、カズマ君がいった。

「そっかそっか、本当にいい子だね。おじさんも好きですよ、二人の事」と、頭をなでてあげたら、子供たちが嬉しそうに笑った。

「ところで、おかあさんはどんな仕事をしてるの?」と、好奇心がわいてきた俺はつい聞いてしまった。

子供たちはお互いの顔を見て、

同時に「おかあさんはシャチョウだ!」と大声で答えて、大笑いした。

「そっか、シャチョウか。そっか。え?!待って待って!シャチョウって……」

ちょうどそのとき、一馬君の姿が現れた。

子供たちは「おとうさんだ!お帰り!」と叫びながら、かけていった。

「今日は本当に助かった。ありがとう。」と彼は礼を言った。

「いえいえ、こっちも楽しかったよ。さ、もううちに帰るんだね」といって、

一緒に天台を降りた。

 

結局、シャチョウは車長か、それとも社長か、わからないままだった。

 

あれからしばらく経ってから。

いつも通りに、会社に出勤だけど、珍しく一馬君の姿が見当たらなかった。

おかしいと思ったら、隣の同僚から話を聞いた。

一馬君は昨日の午後、トラブルに遭って、大怪我を受けたらしい。

相手はチンピラの連中だったそうだ。

今はどこかの病院で、しばらく休むって。

正直にいえ、俺は驚いた。

少しクールだけど、

あの冷静で程合いをよく承知している一馬君がトラブルを起こすなんて、到底思えない。

無事なんだろうな、一馬君。

電話かけかったが、

余計に騒ぎが出るかもしれないと思って、やっぱりやめた。

 

翌日会社についたら、一馬君の名前のところに、確かに「欠勤」と書いてあった。

「今朝連絡が入ったそうよ。明日正常に出勤するって」と聞いて、ひとまず安心した。

どうやら別状はなかったようだ。気持ちが軽くなった俺は仕事に没頭した。

 

昼間中はずっと雨気味で、

午後からは空気がますます重くなった気がした。

俺は夜勤まで連勤して、町中に車を走らせていた。

 

夜遅くなり、少し疲れた俺は、煙草を吸って一休みしようと思って、

近くの止める場所についたとき、

道端でドリーム宝くじ自販機の隣、見覚えのある姿が視界に入った。

車を止めてみたら、やっぱり思った通り、桐生一馬君だった。

寂しそうな顔に幾つかの絆創膏が貼っている彼は、

壁に寄り添いながら煙草を吸っていた。

 

「一馬君?!どうしてここに?けがは?もう大丈夫か?」

俺の声に反応して、彼は顔を上げた。

「井手か。ああ、大したもんじゃない。心配かけたな。悪かった。」と彼は苦笑した。

「いったいどういうことなんだ?君にらしくないぞ?トラブルなんて」

「もう知ったか。」彼は紫煙を長く吐いた。

「当たり前だろ。一体何があったんだ?みんな驚いたよ。俺だってびっくりしたさ」

「それは……勤務中、3人のチンピラが俺を止めて、天下一通りの裏までいけって。けど、ついたらあいつらは俺を車から引っ張り出して、金を出せと俺をかつあげた。」いつもクールの口調で、まるで他人話をいってるようだった。「もうすぐ退社の時間だったし、さっさと済ませて子供たちを迎える一心の俺は、ポケットの金を全部出してやった。」

「だったらなぜ……」

「けど、やつらは満足しなかった。いきなり俺を殴ってきやがった。チンピラとはいえ、一応お客さんだし、まだ勤務中の身の俺は返しをやるわけがない。だから気が付いたらもう病院に。」また黙り込んて、彼は強く煙草を吸った。「お前にも迷惑かけたな。悪かった。」

「いいって、水臭いよ。まぁ、無事ならなりよりだ。でも、夜勤でもないのに、チンピラどもにかかるとはな。」俺は溜息をついた。「子供たちきっと驚いたんだろ。今後気を付けるんだな」

「ああ。おかげで静馬は大泣きしちまった。いわなくてもそうするよ」彼は苦笑した。

「それに、今はどうなるんだ?家で休んでるんじゃなかったか?」俺が訝った。

「今は……」眉間の皴を一層深め、紫煙を長く吐いた。「家出中かもしれないな」

「え?家出?!」彼の言葉に理解不能の俺は呆れた。

「妻に、「こんな一馬さんをみたくありません」といわれちまって、な。」一馬君がこんなにさびしそうな顔を見せるなんて、俺は一瞬目を疑った。

「夫婦喧嘩か。」やっと先の言葉を理解できた俺もついほっとして、一本のたばこをだし、火を付けた。自分にもわからなくもない。「こんなありゃしない夫なんて見たくないわ」とか、娘も学費のことに及ぼすと、よく言われる言葉だ。その言葉に湧いてきた無力感は本当にどうしようもない。

けど、相手の理由は一体なんだ?自分は有能なのに、夫はただのチンピラに対しても頭上げないと思ったから?タクシー運転手という職業を軽蔑すると思ったから?いや、これ以上追及しても意味がないんだろう。

「……」一馬君はただ静かに煙草を銜えていた。

この沈黙は突然の邪魔によって中断された。

誰かがからの缶を思い切って蹴って、こっちによってきた。

五人、いや、六人の黒ずめ男だった。

どれも凶悪な面相で、こぶしを握って、わざと関節の音を鳴らせた。

やばい、と、俺は本能的に悟った。けど、もう遅かった。

襟が凶暴につかめられ、睨まれながら囲まれた。

「な、なな、なにか御用ですか?」と、俺は恐れ恐れに口を開いた。

「は?あたりめぇんだろよ、おっさん、さっさと金出せ!」

「タクシー運転手だろ?現金たくさん持ってるんじゃねぇ?ふはは」隣から悪質的な笑い声が響いた。

「っ。。。」俺は頭がぼーとして、怖すぎて声も出なかった。

その時だった。

 

「おい、お前ら、さっさと失せろ。目障りなんだ。」

桐生一馬の声だった。

でも、いつもと違って、低くて冷えた声だった。

「え!?聞こえてねぇな。虫でも鳴ってるか?」と、黒ずめの連中の一人が険しい顔で。

「さっさっ失せろってつってんだろ!こらぁ!」襟がつかめられたせいで彼の顔が見えなかったけど、きっと、すごく恐ろしい顔だったんだろう。

パッって、俺はいきなり地面へと投げられて、転んでしまった。

あっという間に、俺の代わりに、一馬君が連中に囲まれた。

まずい!このままだと一馬君は危ない!と思ったとたん。

一人の男が一瞬に飛ばされた。

早い!先の動作は全然見とれなかった。

「一馬君。。」俺は完全に認識できない状態になってしまった。

あれは本当に、俺が知った一馬君なのか?

これが、αの力。。。

 

大きい雷が落ちた。

その稲妻の光で、一馬君の表情を見てしまった。

あれは、野獣のような眼だった。

また、一人の男が倒れた。

激しい雨が降ってきた。

一馬君は服を一気に脱ぎ、俺のところへと投げてきた。喫煙コーナーの屋根に倒れた俺は、雨に降られてなかったから。

「井手、これが濡れたらまた妻に怒られる。頼む。」といいながら、

もう一人の男を雨に叩きのめした。
衝撃を次々と受けた俺の頭には、その言葉を認識できたまで、何十秒もかかった。
そんなことを考える場合かよ、まったく。
しかし、呆れる時間も与えられなかった。

次の瞬間、一馬君の背中の、きばをむき出し爪をふるう竜の刺青が目に入った。

雨の中、ほんの何分間、数人の黒ずめ男が地面に倒れて、苦しんで唸っていた。

俺は一馬君の覇気に圧倒されて、目の前の光景を信じられずに瞠目した。

連中の一人が、急に恐怖な声をでて、「あいつは、桐生一馬だ!は、早く逃げろ!」

と叫んで、転がったりして遠くへと姿を消した。

残りの連中も怯えながら逃げてしまった。

やっと、俺と一馬君しか残らなかった。

 

もう一つの雷のおかげで、俺は我に返った。

「一馬君、もう終わったから、こっちにこい。風邪をひいてしまうんだろ。」出した声は、自分でも気づいた。震えていると。

目の前の男はまさに龍のごとく、ただの後ろ姿さえ、人に恐怖感と圧迫感を与えてきた。

しかし、声をかけても、彼は動かなかった。動こうとしなかった。

 

「ここにいましたか。」

穏やかでやさしい声が耳に入ってきた。

「探しましたよ、一馬さん。こちらに来てください。風邪をひいてしまいます。」

声の主は、黒いスーツに身を纏われ、乱れ一つもない身形の凛々しい男だった。左手に黒い傘をさしており、右手は黒い皮手袋に包まれている。

俺はこっそりと目の前の男に目を凝らした。

男にしては肌白く、柔らかくて整った顔立ち。一目で魂まで吸い込まれそうな深く黒い瞳。細長い目と東洋的な美貌のせいか、神秘的(?)な雰囲気が漂っている。

不思議に、雨の中のあの頑固な男は、先まで不動明王みたいだったのに、明らかにその声に反応をみせた。

この人もただものじゃない、と認識して、俺は一馬君の服を抱えながら、慌てて立ち上がった。

「井手健一さんですね。私は立華不動産のもので、どうぞよろしくお願いします。」とても礼儀正しい態度で俺を接してくれた彼は、傘を一旦降りて、左手で名刺を渡してくれた。「申し訳ありません。右手は義手です。不作法などご容赦ください。」俺に軽く頭を下げた。

「いえいえ、こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。どこかでお目にかかったことは?」なぜ俺のことを知ったか。この人も不思議だなと思えた。

「以前からちょっとした機会がありましてね。」彼は再び傘を左手に持った。

「そうなんですか。」

「一馬さんの服を介抱していただいたんでしょう。本当にすみませんでした。」彼はやさしく微笑んできた。

「お、おお、すみません。はい。」俺は慌てて渡した。

「ありがとうございます。」と言い、彼は雨の中の一馬君のそばに近づいた。

一馬君はやっと振り返って、彼とともに屋根の下に戻ってきた。

「ありがとう」と一馬君は彼から白いハンカチを取って、水を拭いて、服を着始めた。

やっと彼らから視線を取り戻した俺は、さっきいただいた名刺に注目した。

立華不動産って、まさか、あの有名の?!

俺はとうとう思い出した。

神室町では知らない人なんて存在しない、大した不動産会社。特にそこの社長、いろいろ噂があり、鉄腕と知略で有名。確かに、名前は。。。。

「!!!」手元の名刺に、明白に書いてあった、その名前。(……社……長……立、華……?!)

「申し遅れてすみませんでした。いつも主人がたいへんお世話になりました。」傘を一馬君に差させた立華という男は、とても丁寧に改めて俺に挨拶してきた。

「いえいえ!とんでもありません!こちらこそ、一馬君にいろいろお世話を」俺は慌てて返事した。まさか、有能な妻って、こういうことか。確かにシズマちゃんたちも「おかあさんはシャチョウ」といったが、あの立華不動産の社長とは。「さきほども、一馬君のおかげで、助かりました。本当にありがとうございます。」俺は、直ちに礼を言った。

「いいえ、どういたしまして。」彼はまた微笑みをくれた。

「井手、先はすまなかった。驚かせるつもりはなかった。」先までずっと黙り込んでいた一馬君は、しかめた顔で俺に詫びた。

「いえ、一馬君、本当にありがとう。危なかったところを助けてくれて。もう立華さんが迎えてきたんだし、早くうちに帰ろね。俺もそろそろ仕事に戻る。雨もこんなに激しいし、いい商売になるかもしれない。」事情は分からなかったが、「夫婦喧嘩は犬も食わない」だから、これ以上ここにいてはならない気がして、俺は顔を緩めてこういった。

「そうか。じゃ気をつけてな。明日ちゃんと出勤するから、また会社で。」一馬君は軽く頷き、返事をした。

「ああ、また会社で会おう。」

「お気をつけてくださいね、井手さん。では、私たちもこれで失礼いたします。これからもどうぞよろしくお願いします。」と、礼儀正しく別れを告げた立華さんに一礼をして、俺は素早くで車に入って、その場を離れた。

こっそりとバックミラーで後ろのふたりを見て、俺の心境はとても複雑だった。

一瞬、心なしか立華さんの気持ち、わかったような気がした。

それに、俺はあることに気付いた。

和馬君のああいう口調、

お母さんゆずりだったか、と。

 

* * *

帰り道で。

 

雨はまだまだ激しく降っている。

沈黙のままの立華に、桐生一馬が迷った挙句、口を開いた。

「まだ、俺に怒ったのか。」

「いえ、怒ったりしませんよ。」いつもの口調で、立華は答えた。

「また心配かけちゃったな。悪かった。」桐生は低い声で詫びた。思わずに傘をさしている左手に力をいれた。そして立華が雨に降られないように、右手を彼の腰を回した。

立華は前に一歩踏み、桐生の手を避けて、立ち止った。

「どうした?」と桐生は聞いた。

「桐生さん。」

いつものように優しい響きだが、何年ぶりに名前ではなく、苗字を呼ばれる桐生は、本能的に嫌な予感が全身に走った。

「私は、あなたをこうやって縛るつもりはありません。昔でも、今でも、これからでも」顔が見えなくても、彼の表情はどのように切ないか、想像できないわけでもない。

その声を聴いた桐生は、喉が塞いだようで、言葉を出せなかった。

「鯉は、流れの急な川を登りきって、登竜門を登ってやっと龍になることができますのに。もともとは龍のあなたが、自ら曲げて、池の鯉のような生活を送るなんて、痛ましいです。あなたを責めるなんてしてません。私は、自分自身を責めているんです。あなたを、こんな羽目にさせてしまいましたから。」

やっぱり変なことを考えてるな、と溜息をついた桐生は、片手で傘を差しながら、後ろからその可憐な姿を抱いた。軽く彼のもみあげに唇を落としながら、低い声で述べた。

「俺はな、立華。お前と子供たちがいて、幸せなんだ。こんな幸せな暮らしをくれたお前に、俺は心から感謝してる。俺は不器用な男だから、こうしないと、表に出て家計のため苦労してるお前や、毎日成長していく子供たちをサポートすることができねぇ。懸命に会社を営んで、子供まで産んでくれて、俺にはまだ何の不満があるというんだ?だから自ら組織から身を引き、カタギになって、いつだってお前と子供たちのそばへとまっしぐらに駆けられると思ってな。それ以外、俺がなにも望んでいない。だから、もう自分を責めるのをよそう。」

立華は何も言わなかった。だが、彼は静かに、自分の左手を、肩に回している桐生の手に重ねた。雨は冷えているが、その手はとても暖かかった。

「早く帰りましょう。子供たちが待っています。」

「ああ。」

暖かくて、賑やかな、我が家へ。

 

* * *

 

翌日の朝、

午前中は会議であった。

一馬君は約束通りに復帰した。

雰囲気が落ち着き、顔色もだいぶ良くなった。

午後の仕事が再開する前に、

また一緒に喫煙コーナーに向かった。

 

「あれからはどうだった?うまくいけた?」彼の顔を伺いながら、俺は口を開いた。

「心配かけちまったな。もう大丈夫だ。ありがとう。」無表情な彼だったが、口元が緩やかだった。「昨日妻とよく話し合ったから。」

「よかったな、仲直りして。」たばこをくわえて、俺はいつもより口数が多かった。「実は俺、初めて君を見たときから、なんでこんな男はここにいるんだろって、ずっと不思議と思った。」

「この仕事が、俺に向いていない、だろ?αなのに」自嘲気味の口調で。

「そう。昨日まではな。」申し訳ないが、俺は素直に認めた。

これはウソではない。俺はずっと、この仕事では彼には役不足すぎると思っていた。

けど、昨日の夜の一馬君を見て、俺は思い知った。

一馬君は、ああいう連中をあっという間に叩き潰すことができたのに、チンピラどもに勝てないわけがない。その理由はただ一つ、俺たちが思った以上に、今の仕事、いや、今の生活をずっと大事に思っているからだ。

「しかし、今の俺はもうそう考えてない。一馬君は一馬君なりに、大切な人を守っているだけだ。不器用でも、不細工でも、確実に守っている。そうだろ。」根拠もないのに、なぜか確信した。目の前に、「桐生一馬」という男の、本音を。

彼は無言のまま、ただ煙草を銜えて、喫煙室の窓を通して、空を眺めていた。

「きっと、君に守られている、大切な人も、わかってくれると思うよ。」俺は笑っていった。彼の肩を軽くたたいた。その言葉、彼だけではなく、自分にも言い聞かせたいかもしれない。

「ああ、俺もそう思う。」一馬君も小さく笑った。

 

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愛しさであふれる 未来を見つけたね 
抱き合ったままで 小さく笑った 
例えばね優しい 腕の中で二度と 
星を見ず眠る こともあるでしょう 
 
少しだけ耳を澄まして 伝えたいことがあるの 
 
たった一つの 誓いだけが 
emotional ties, true my love
そして生まれた輝きを 貴方にあげる 
熱い鼓動は 色褪せない想い 
強く 何度も何度も繰り返して 
永遠にする 
 
打ち寄せる静かな 言葉の温もりは 
その手に届いて やがて意味を持つ 
 
変わらずに 微笑んでいて ほかに何もいらないの 
 
たった一つの 誓いだけが 
emotional ties, true my love
高く螺旋を描くから 瞳開いて 
もっと近くに いてと願う夜は 
深く 何度も何度もその名前を 
胸に重ねた 
 
貴方以外すべて yeah
霞んでも心は叫ぶよ 
everlasting love
今辿り着く答え 
 
たった一つの 誓いだけが 
emotional ties, true my love
そして生まれた輝きを 貴方にあげる 
熱い鼓動は 目覚めていく絆 
強く 何度も何度も繰り返して 

永遠にする

From
Everlasting Love
by SeYUN  1998

       
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後記

 題目の「ガ龍」と言う言葉、実は「臥龍」のことを指しています。臥してうずくまっている龍のことです。適切かどうかは自信ありませんが、一応これにしました。OTL  
 この番外編はずっと前から書きたかったんです。他人の視点からあの二人のことを述べるとか。
 まだ続きがあるかもしれません。社長サイド等。ただし、気が向いてるなら。www

 では、ここで失礼します。また別の話でお会いしましょう。
                                                                               野田猫 

http://user.qzone.qq.com/102452952/blog/1441085369

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